マツダ SKYACTIVE i-stop警告灯点滅後、
バッテリー交換をした際に必要な初期設定の手順
- ■対象整備:マツダ SKYACTIVE(i-stop 制御)車両のバッテリー交換(i-stop 警告灯点滅後の交換)をした際、バッテリー状態初期設定を行う
- ■対象車両:マツダ SKYACTIVE(i-stop 制御)車
- ■現象:i-stop および i-ELOOP が不能となる(エンジン始動不能、エンストの可能性あり)
- ■車両状態:i-stop 警告灯点滅、マスター警告灯点灯
- ■原因:マツダ SKYACTIVE(i-stop 制御)車は、バッテリー充放電積算量(バッテリー作動回数)の規定値を超えると故障コードが記憶され、i-stop 警告灯(橙)が点滅する
- ■対処方法:
- ❶イグニッション ON(エンジン停止)にする。
- ❷ギアをニュートラルにする。
- ❸ブレーキを踏んだ状態で、以下の作業を行う。
- ①5秒間以上アクセルペダルを踏み込む。
- ➁充電警告灯とマスター警告灯が点滅することを確認する。
- ③アクセルペダルの踏み込み/戻すを 3 回繰り返す。
- ④充電警告灯が点灯、マスター警告灯が消灯することを確認する。
- ❹バッテリー状態初期設定(i-stop 設定)を行う。(次項
参照)
- ※液晶ディスプレイ付きの車両は、最初に全ドアを閉めた状態で実施する。
- ※液晶ディスプレイ付きの車両は、イグニッション ON 後に液晶ディスプレイに警告メッセージなどが表示されている場合、INFO スイッチの操作で画面消去後、次のステップに進む。
バッテリー状態初期設定(i-stop 設定)
- 1. ECU・バッテリーの事前確認
- ❶バッテリー(-)ケーブル切離し前に、スキャンツールで測定した数値(BATT_SOC)を確認する。
- ①BATT_SOC=75% 以上 → 次のステップへ
- ➁BATT_SOC=75% 未満 → バッテリー点検
- ※BATT_SOC とはバッテリー充電量のことであり、スキャンツールのデータモニタ表示項目のこと。
- ❷バッテリー(-)ケーブルを外した状態で、5 分間以上経過していることを確認する。
- ※バッテリー電圧が安定しておらず、エンジン ECU が BATT_SOC を正しく判定できなくなる場合は、0% と表示される場合がある。
- ❸電流センサーのコネクターを外す。
- 2. バッテリーの確認
- ❶バッテリー(-)ケーブルを接続し、10秒以上待つ。
- ❷電流センサーのコネクターを接続する。
- ❸イグニッション ON(エンジン停止)にし、15秒以上(1分以内)待つ。
- ❹i-stop OFF スイッチを押し続け、i-stop 表示灯(緑)または i-stop 警告灯(橙)が点滅状態になるのを確認する。(約10秒間)
- ①i-stop 表示灯(緑)点滅 → 次のステップへ
- ➁i-stop 警告灯(橙)点滅 → バッテリー点検
- ③i-stop 警告灯(橙)点灯 → 手順誤りのため最初からやり直す
- ❺イグニッション OFF にする。
- 3. ISC 学習
- ❶ボンネットを閉じる。
- ❷エンジン始動する。
- ❸エンジンを完全暖機する。(電気負荷無し)
- 4. ステアリング舵角センサー初期設定
- ❶ステアリング・ホイールをロック トゥ ロックする。
- ❷イグニッション OFF にする。
- 5. ISC 学習正否確認
- ❶以下の手順を 25 秒間以内に実施する。
- ①イグニッションON(エンジン停止)にし、5 秒以内に i-stop OFFスイッチを3秒間以上長押しする。
- ➁エンジンを始動する。→ i-stop 警告灯(橙)点灯
- ※エンジン始動直後に、i-stop 表示灯(緑)が点滅する場合があるが、数回点滅後に i-stop 警告灯(橙)の点灯に切替わる。
- ③i-stop OFF スイッチを1回長押しする。
- ④i-stop 警告灯(橙)の点灯から、i-stop 表示灯(緑)の点滅に切替わることを確認する。
- ※橙点灯が続く場合は、手順誤りのため最初からやり直す。
- ❷i-stop 表示灯(緑)が消灯するまでアイドル状態(電気負荷無し)で待つ。
- ❸i-stop 表示灯(緑)が消灯後、イグニッション OFF にする。
- 6. i-stop 作動確認
- ❶エンジンを始動し、i-stop 表示灯(緑)が消灯していることを確認する。
- ❷以下の手順で、i-stop 制御の作動確認を行う。
- ①車速 4 km/h 以上で走行し、i-stop 表示灯(緑)が点灯することを確認する。
- ➁車両を停止させ、i-stop 制御によるエンジン停止、および再始動が行われるか確認する。
- ❸イグニッション OFF にする。